球根から育てる!!
1.チューリップを育てる! 2.ユリを育てる!
さて、今回は球根です。球根から育てる植物と言えば、チューリ
ップやムスカリ、ヒヤシンス等が代表的で、簡単に育てられる植物で
もあります。
球根って育てるのにポイントがあるの?簡単でしょ?等の声が聞こ
えてきそうですが、それなりにちょっとしたコツやポイントがござい
ます。特に、春植え球根は寒さに弱いので遅霜を避けて植える必要が
ありますし、秋植え球根は逆に、寒さに当たることで花をつけるの
です。その他にもそれぞれにコツがありますのでご紹介いたします。
1.チューリップを育てる!
秋植え球根代表のチューリップです!秋植え球根の特徴と言えば、先に述べたと
おり、「開花には寒さに遭わせる必要がある」のです。うまく花を咲かせる為には、
その前の段階で低温の条件下におく。という事が必要になります。つまり、過ごし
にくく思える冬の寒さも、チューリップなどの秋植え球根にとっては、とても大切
な役割を果たしているのです。
鉢植えや水耕栽培でヒヤシンス等の球根を育てる際にも重要な点となりますので
覚えておきましょう。
★用意するもの
※チューリップ・・・言わずと知れた球根の代表選手。ユリ科の球根。品種も多様で
名前の由来は花の形がトルコ人が頭に巻いていた「ターバン
トルコ語で(Tulipam)に似ていた事からと言われている。
★ポイント 1.植え付けの間隔に気をつける!!
2.球根の向きに気をつける!!
3.植付けの深さに気をつける!! |
★良い球根の選び方 |
・球根が重いもの ・薄皮の色艶が良い ・ふっくらしている ・カビや傷などが無いもの
等です。 |
①花壇の準備
今回は植える場所は深さ25~30cmの花壇です。 スコップやクワなどで耕しながら、平らにならしておきます。 肥料を入れる場合は、緩効性肥料を混ぜ込んでおきます。 常に植物を植えている花壇では土が弱っている事が あります。その場合苦土石灰を1平方メートルあたり 150~200グラム混ぜておきます。また、念のため花壇の土に腐葉土(あるいは堆肥)を1平方メートル当たり、30リットル程混ぜておくと良いです。 ※目安は年1回
コンテナや鉢植えにする場合、チューリップであれば普通のプランターでも植えられます。
土は球根用の培養土を用意すると簡単です。
②配置決め
◎ポイント
1.植え付けの間隔に気をつける!!
狭すぎず広すぎず、15cm程が良いでしょう。咲いたときにきれいに並ぶように道具を使って目安を作ります。
用意した園芸支柱を端と端に等間隔に 挿します。そこにビニール紐を結びラ イン代わりにします。このラインに 沿って植えればまっすぐに出来ます。 |
球根同士の間隔も、同じように約10~15cm(球根2つから3つ分)にします。【画像は15cm】 この様に、事前に並べる事で球根が不足してしまったり、全体のバランスがおかしくなってしまうミスを防げます。 |
◎ポイント
2.球根の向きに気をつける!!
球根は尖っている方が上側で、側面には 平らな方向と膨らんでる方向があります。 |
2つ目のポイントです。この方向で形を見極め、 同じ向きで植えると、葉が出てくる方向を揃える 事ができます。
向きを揃えるということは見た目だけでなく、 植え付けの間隔を詰めて植えた場合は、葉を 重ねることなく育てるという事も出来るのです。
画像は幅の広い方向が正面を向くように統一しています。 |
この花壇の場合、サイズは奥行き90cmですので、15cmの間隔をとると5列作る 事が出来ました。並べ方は、花が重ならずきれいに見えるように、列ごとに互い違いに 配置しています。チューリップだけでなくほかの植物と混植すると色とりどりで間延び しない花壇が作れると思います。今回は、手前にチューリップよりも早く開花し、背丈 の低いムスカリとクロッカスを配置しました。 |
③植える!!
配置が決まったら植えていきます!
◎ポイント
3.植え付けの深さに気をつける!!
浅すぎず、深すぎず!!
ここで、3つ目のポイントです。 植え付けはやはり球根2~3個分(10~15cm) 位の深さで植えます。浅すぎると乾燥したり、 根に押されて球根が出てくることもあるからです。
植えるごとに測るのも大変なので割り箸に印を つけて深さを確認しながら植えていきます。 | |
全ての球根を埋めていけば完成です!!
寒い地域では乾燥や凍結防止の為 マルチングするのも良いでしょう!! |
2.ユリを育てる!
今回の球根はユリです。
優雅な形の花と様々な品質で人気のユリです。大きな花を咲かせるものや、
華やかな色合いのものなど、お好みのユリを植えてみてください。
★用意するもの
※ユリ・・・秋植え球根で代表t黄な品種に「カサブランカ」がある。ユリ科の球根。
品種も多様で、品種によって性質が多少異なる。
水はけの良い土壌・風通しの良い環境で育つ。
今回植えたスカシユリは耐寒性・耐暑性に優れた、ユリの中でも丈夫な
品種で、手軽に育てられる。
★ポイント 1.植え付けの深さに 気をつける!!
2.寒さにあてる!!
3.夏の暑さに気を付ける!! |
★良い球根の選び方
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・硬くしまったもの ・大きく重いもの ・しなびていない ・カビや傷などが無いもの 等です。 |
①植え付けの準備
ユリの球根は他の球根に比べて深く植えます。 (その理由は後程) 目安としては球根3個分くらいが鉢の真ん中 位になるような深さのものを選びます。
今回は深型の木製プランターを使用しました。 |
鉢底の石(又は軽石)を入れます。 |
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◎ポイント
1.植え付けの深さに気をつける!!
目安は球根2~3個分の深さ!!球根同士の間は3個分が理想的です。
球根を植える位置の目安を付け、その高さまで 土を入れます。
この【球根・宿根草の培養土】は水はけや保水性、 通気性など球根を育てるために最適な配合になって おりますので、他の土や肥料を混ぜたりせずに、 これだけで植え付けできます。
植え付けの目安ですが、大体球根の2~3個分の 深さに植えます。(最低でも10㎝) | |
「深さはウォータースペース2㎝+球根2~3個分」 | |
なぜユリの球根は深く植えるのか。それは他の 球根と違いユリの球根は上下から根が出ます。 球根より伸びた地下茎から出る上の根は、養分の 吸収を行います。球根の下から出る根は主に 植物を安定させる役割があるのです。
ですので、浅植えしてしまいますと上の根が 十分に発生できず、養分吸収が劣るために ユリの成長に大きな影響が出てくるのです。 |
②植えつける!!
土の準備ができたら球根を用意します。袋からユリの球根を出してほぐします。 ユリの球根は乾燥を防ぐための表皮がないため、乾燥に弱いので球根を入手したら 早めに植えましょう。
根っこが出る方を下にして、配置していきます。 | |
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球根を一つのプランターに数個植える場合は、花が咲いた時の事も考えて 感覚を取ります。球根の2~3個分あけると良いでしょう。 |
球根を配置したら土をかぶせます。 ウォータースペースを残すように 入れましょう。
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土を入れ終わったら、たっぷり水をあげて完了です。 |
③その後の管理
◎ポイント
2.寒さにあてる!!
冬の寒さにあてることできれいな花を咲かせます。
ユリの球根は耐寒性があります。 芽が出るまで、しっかりと寒さにあててあげる事でしっかりと花が咲くのです。 ですが、凍結してしまいますと球根がダメになってしまいます。凍結防止の対策を して、程よい寒さにあててあげましょう。 また、表面の土が乾いたら、たっぷり水を与えるようにします。 寒い時期に芽が出てきてしまった場合、寒さでやられない様に保護しましょう。 春になり芽が出はじめたらに当たりの良い場所に移しましょう。
◎ポイント
3.夏の暑さに気を付ける!!
夏に気温が上がると病気や害虫の心配が出てきます。
また、日射しが強くなると乾燥を招くため、半日陰に移動します。
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花が咲き終わったら...
1.付け根から花を摘み取る。(葉はそのままにしておく事)
2.秋に葉が枯れてきたら、地際から茎を切る。
3.その後、堀上げる。
4.堀上げ後は、根を整理してできるだけ速やかに新しい土に植えつける。
以上の処理を行っておきましょう。
※すぐに植えずに後日植える等、しばらく保管したい場合はビニール袋に
湿ったバーミキュライト等と一緒に入れ、冷暗所で保管すると良いでしょう。
(乾燥させないように注意する事)
※花壇や大きなコンテナであれば、掘り上げなくても3年くらいは植えっぱなしでも
大丈夫です。ただし、植えっぱなしにする場合は、窮屈にならないように最初の
段階で球根の間隔を十分にとるようにしましょう。
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