バケツで稲を育てる!
1.苗を作る!! 2.苗を植える!! 3.その後の管理 4.刈取り・脱穀・籾摺・精米
お米は私たちにとって身近なものです。毎日のように目にし、食すお米ですが、
どのようにして育ち、実がなり、私たちが目にする形になるのか。その過程を見ることは
一般的には少ないかと思います。そこで、バケツで稲を育てて、体験してみましょう!!
1.苗を作る!!
★用意するもの
★ポイント 1.良い種籾を選ぶ! 2.暖かい場所で水は毎日取り替える! 想定しております
★育てる季節は関東地方を
①種籾の選別~発芽<4月中旬頃>
・用意したイチゴパックに種籾を 入れます。 |
・その中に水を2/3程度入れ てよくかき混ぜます。 |
◎ポイント
1.良い種籾を選ぶ!
容器を良く見ると浮いている種籾があります。
これは未熟な種籾になりますので取り除いて
選別しましょう!!
◎ポイント
2.暖かい場所で水は毎日取り替える!
選別したら、沈んだ種籾を25℃~30℃位の暖か
い場所に置いて発芽させます。これは種籾の発
芽や成長に適した温度です。さらに、水を毎日
取り替えるようにしましょう!!
※良い種籾を選ぶことは良い苗を育てる事につなが ります。種籾は一般的には病気を防ぐ為に消毒さ れます。通常は農薬を使って消毒しますがお湯で 消毒する方法もあります。これは、乾燥した種 籾を60℃のお湯に10分間浸します。その後す ぐに冷水につけて冷やします。この時、お湯の 温度が常に60℃に保たれているようにしましょう。
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・浸した種籾は約1週間位経つと 鳩胸状に膨らみ少し芽が出ます。
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②発芽した種籾を蒔く <4月下旬>
種籾から発芽した長さが1mm程になったら種まきが出来ます。
・穴を開けたイチゴパックに育苗培土を 8分目まで入れます。 |
・その上に発芽した種籾を平らに蒔き、 ジョウロで静かに200cc程度の水を 潅水(かんすい)します。 |
・表面が落ち着いたら、種籾の1~2倍の 厚さを目安に残りの育苗倍土をかけます。 種籾の入ったイチゴパックは暖かい所に置いて 土の表面が乾いたら、水を与えてください。 |
・2週間が過ぎた種籾の状態です。
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※この育苗の際の温度は、18℃~25℃位の間を保つようにしてください。
2.苗を植える!!
★用意するもの
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★ポイント
1.育ちの良い苗を選ぶ!
2.水の深さに注意する! |
★稲を育てるにはある程度の容量と深さが 必要になります。底が浅いと稲の生長に 支障が出る場合がございます。 様々な形のバケツがございますが、 13L程度の容量で、ある程度の深さが あれば大丈夫です。 |
イチゴパックで育てた苗を植え替えます。
①田植えの準備をする <5月中旬頃>
まず、土を作っていきます。
・土をふるいにかけて塊を取り除きます。 |
・塊を取り除いたら肥料を丁寧に混ぜます。
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混ぜ終わったらバケツに土を入れていきます。
その後、バケツに少しずつ水を入れドロドロに
かき混ぜて、水が土より上になるようにします。
※1~2日後、落ち着いてくると水が下がります
ので、水を足して2~3cmの水深になるように
してください。
②田植えをする <5月下旬頃>
植える時期の目安として、平均気温が20℃以上・
また、播種(はしゅ)後25日前後には葉が2~3枚
展開して適期となります。
◎ポイント
1.育ちの良い苗を選ぶ!
この苗の中から、背丈が高く、より茎の太い良い苗を選別して田植えに使用
します。残った苗はそのままにしたり、捨てたりせずに予備苗として育てて
ください。
を植えていきます。パックの中の苗をかきとり、1株3本くらい三角上に3株、 2~3cmの深さに植えます。密集させてたくさん植えてしまうと稲の生長が悪く なります。 |
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3.その後の管理
★用意するもの
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★ポイント
1.中干しをしよう!
2.水の量に注意! |
★この時期は特別な道具・土作りなどはあり ません。ですが、稲の生長期であるこの 時期は水の管理が重要になってきます ので十分に気を配ってあげましょう。 |
①生育に合わせて水を入れよう!<6月~8月>
【6月~7月】
・田植えをした後、苗は茎を増やしながら約2ヶ月くらい
かけて生長していきます。
◎ポイント
1.中干しをしよう!
7月上中旬頃になると温度が上がり、土の中の酸
素が不足して根が腐ってしまいます。それを防ぐ
為、「中干し」と呼ばれる作業を行います。
☆中干しをするメリットとしては
・土の中の有害なガスを出す
・酸素を供給する
・根腐れ防止
・チッソの過剰吸収防止 等があります。
やり方は、まずバケツの水を抜きます。土の表面を乾かして、ひび割れを作りましょう。
注意点としては、雨が当たらないようにする。2~3日かけても土が乾かない場合は 土がひび割れるまで、さらに2~3日行います。
中干しはやり過ぎると枯れてしまいます。2~3日で土が乾いてひび割れたら水を入れてあげます。この時、一度にたくさん水を入れてしまうと根が急な酸欠状態に陥る可能性もありますので、始めは土から2cmくらいの水量になるように水を入れ、無くなったら再び2cmくらいになるように水を入れる事を、何回か繰り返してから5cmくらいの水量を保つ様にします。
7月中下旬になると穂の赤ちゃん(幼穂)が出来ます。
【7月下旬~8月】
※稲もお腹を減らします。おやつをあげましょう!
・7月下旬、穂の赤ちゃんが育ち、大きな穂をつけるよ
うにチッソを含む化成肥料を小さじ半分(2g)
あげましょう。この時期に日照不足や栄養不
足、水不足になると米が実らないもみが出てし
まいます。
・赤ちゃんが大きくなり、8月上旬には出穂となります。
穂が出ると同時に雄しべと雌しべによる受粉が
始まります。
・受粉されると籾の中に牛乳状の液が溜まり、
8月中旬には糊状となり、8月下旬には固まりだして
9月には玄米となります。
◎ポイント
2.水の量に注意!
8月下旬までは最も水多が多く必要な時期です。多量の水を吸い上げ消費
しますので、十分に水をあげ切らさないようにして大切にします。
【9月】
・9月に入ると稲の穂はたれて黄色く色づいていきます。 この頃になると、水はあまり必要なくなっていきます。 少しずつ水をきって稲刈りへの準備をします。
4.刈取り・脱穀・籾摺・精米
★用意するもの
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★ポイント
1.乾燥させる!
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★乾燥の際、スズメなどの鳥に 食べられてしまう事があり ますので、注意してください |
いよいよ稲刈りです!!
①稲刈をしよう!<9月下旬>
・9月下旬になると穂の大部分が黄色になります。稲全体が
黄色実を帯びてきて、90%くらいの穂が黄色になったら
刈り時です。
収穫日の8~10日前になったら水を抜いて土を乾かしまし
ょう。
これは「落水」と呼ばれる作業になります。
・株元からハサミや鎌で刈り取りましょう |
・刈り取った後の稲は線の あたりでまとめておきます。 |
・お米の変質を防ぐ為、写真の様に10日ほど 吊るして干します。雨が当たらない様にまた、 スズメなどの鳥に食べられないように注意してください。
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②脱穀します!
・稲は干し終わるとこのように なります
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・次に脱穀します。 割り箸やかねのクシでしごくと簡単に取れます。 今回は、トレイに脱穀していますが、牛乳パッ クやペットボトル、茶碗などの容器を使って 脱穀すると、飛び散りを防ぐことが出来ます。 |
・籾摺りをします。脱穀したらすり鉢に 少量の籾を入れ軟球ボールでこす ると、籾が離れ玄米になります。 |
・最後に精米します。 玄米が出来上がったら、(白米)に します。ビンの中に玄米を入れて、 棒で突くとだんだん白くなっていき ます。 |
・精米時に出てくる粉のようなものは「糠」です。いつも見ているお米の色になった
ら、ふるいなどで糠と白米を分けましょう。
これでお米の出来上がりです!!
お米の出来るまでを簡単に説明してきました。因みに今回の出来上がり量はごくわずか
です。一般家庭でお米を1度食べる量(約2合)にはバケツ稲5個分くらいが必要です。
ぜひ一度、チャレンジして自分で作ったお米を食してみてください!!
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